STREET BUILD — FEATURE
純白の新生 ベスパLT
不人気モデルがベースだからこそ光る、細部への執念。WS GARAGEが放つ研ぎ澄まされた一台
ベスパの中でも比較的手に入れやすいLTモデル。しかし、そのプレーンな存在だからこそ、カスタムの腕が試される。台湾のWS GARAGEは、このモデルをベースに「シンプル化」というコンセプトを掲げ、細部まで徹底的に作り込んだ。ポルシェ純正のカララホワイトで塗装されたボディは、まさに新たな始まりを象徴している。
純白のミニマリズム
外装はポルシェ純正の金属塗料「カララホワイト」で全塗装。単に色を変えただけでなく、Brembo製マスターシリンダーやWP製ステアリングダンパーといった高性能パーツを、まるで元からそこにあったかのようにボディへ埋め込む。機能部品の装着に必要な加工さえも、全体の美観を構成するデザインの一部へと昇華させているのだ。
「余計なものを削ぎ落とし、本質的な価値を高める。」
妥協なき駆動系と制動系
このマシンのハイライトは、徹底的に作り込まれた足回りにある。リアのドラムブレーキはディスクブレーキへとコンバートされ、CNC加工された「大螃蟹」キャリパーを装着。さらに特筆すべきは、ヤマハ・シグナス用の鍛造ホイールが違和感なく移植されている点だろう。ブレーキホースの取り回しも隠され、クリーンな外観に貢献している。
機能美を追求した操縦系統
操縦系統も抜かりはない。純正メーターは廃され、Koso製のMini-5デジタルメーターを、ワンオフ製作されたパネルへ美しくインストール。配線も不要なものを整理し、すべて引き直されている。シート下には透明なアクリル板とLED照明を設け、美しく整えられた配線を見せるという、ユニークな構想も進行中だ。
未来への布石となる冷却強化
エンジン本体への言及はないものの、側面へのオイルクーラー追加と、冷却効率を高めるための専用エアダクトの製作が計画されている。これは将来的なエンジンチューニングを見据えた準備段階と見ることができ、ビルダーの先見性を示す部分だ。全体のシンプルさを崩さずに、いかに機能パーツを融合させるか、その手腕に期待がかかる。
SPECIFICATION
- 01
- 塗装:ポルシェ純正カララホワイト
- 02
- ブレーキ:Brembo CNCマスター / リアディスク化
- 03
- ホイール:前後鍛造(リアはシグナス用を移植)
- 04
- メーター:Koso Mini-5 デジタルメーター
- 05
- ステアリングダンパー:WP製
- 06
- 製作:WS GARAGE (台湾)
派手なパーツの羅列ではなく、一つ一つの部品を吟味し、全体の調和を追求する。WS GARAGEの「重生1.0」は、カスタムの新たな方向性を示す一台と言えるだろう。マイナーなベース車両が、これほどの輝きを放つという事実は、多くのビルダーに勇気を与えるはずだ。
PHOTOGRAPHS
02 IMAGES
AI GENERATED · 2026/05/01 11:05 UTC
