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蒼藍の鉄心:台湾発、究極プリマヴェーラ

台湾Vespa工坊が威信をかけて創り上げた、カーボンとチタンの塊。水冷化されたエンジンと、芸術的なフレームワークが融合する。

PRIMAVERATaiwanVespaWorkShop
 PRIMAVERA

ラシックなベスパのシルエットに、現代のレース技術が惜しみなく注ぎ込まれた一台が台湾から届いた。これは単なる移動手段としてのスクーターではない。台湾Vespa工坊が手掛けたこのプリマヴェーラは、走りへの執念と工芸品レベルの作り込みが両立した、動く芸術作品と呼ぶにふさわしい。

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圧巻の存在感、細部への執念

一見してノーマルの面影はほとんどない。フレームはカーボンで包まれ、およそ考えうるすべてのパーツが高性能な社外品へと置き換えられている。心臓部には水冷化されたビッグボアエンジンを搭載。その熱対策として、シート下には無骨なアルミ製リザーバータンクが鎮座する。そのすべてが、機能のために研ぎ澄まされた結果のデザインなのだ。

これはスクーターではない、二輪の精密機械だ。

 圧巻の存在感、細部への執念
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水冷4V化された心臓部

注目すべきはパワーユニットだ。オリジナルの空冷から水冷へと変更され、さらに4バルブ化。詳細は不明だが76mmボアが刻まれたシリンダーは、相当な排気量アップが図られていると見られる。aRacer製フルコン「SuperX」による緻密な燃調マッピングと、Prodigy製駆動系、CNC削り出しのオイルクーラーが、そのポテンシャルを最大限に引き出す。

 水冷4V化された心臓部
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機能美を湛える足回り

強力なエンジンパワーを受け止めるのは、同様に徹底強化された足回りだ。フロントにはオーリンズ製ショックとBremboのHPKラジアルキャリパーを装備。リアにも特注のオーリンズショックを斜めにマウントする。Prodigy製のY字型強化フレームブレースや、GJMS製エンジンハンガーが剛性を確保し、異次元の走りへと貢献している。

 機能美を湛える足回り
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カーボンが織りなす造形美

外装の主役は、美しい織り目を見せるカーボンファイバーだ。ボディの腹部にあたるセンターセクションやフロントフォークカバーだけでなく、モノコックフレームそのものまでがカーボンでラッピングされている。GenoaやRminiといった台湾のトップブランド製CNCパーツが各部に散りばめられ、車体ボルトの99%がPROTI製チタンに置換されるなど、軽量化への執念も凄まじい。

 カーボンが織りなす造形美

SPECIFICATION

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水冷4バルブコンバージョン 76mmボアエンジン
02
カーボンファイバーラップド・モノコックフレーム
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Öhlins製 前後サスペンション
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Brembo製 HPK CNCラジアルキャリパー
05
aRacer製 SuperXフルコンECU
06
車体・エンジン各部にPROTI製チタンボルトを99%使用

台湾のカスタムシーンの熱量と技術力の高さを雄弁に物語るこの一台。クラシカルなベスパをベースとしながら、その走りは最新のスーパースポーツにも通じるものがあるだろう。まさに究極のストリートカスタムと言える存在だ。

PHOTOGRAPHS

05 IMAGES

AI GENERATED · 2026/05/01 11:15 UTC

出展車両

SCS 2026 Taiwan Championship of Custom Scooter Building

SCS 2026 ─ 台湾スクーターカスタム選手権 · 4/17–4/19 松山文創園区 5号倉庫